先日、書籍の読者特典として配られているテイスティングシートを見ました。
紫貴あき『ゼロからスタート! 紫貴あきのソムリエ試験1冊目の教科書』(KADOKAWA)の特典で、出版社の紹介ページから入手できます。外観・香り・味わいの項目ごとに、選べる用語が並んでいます。

見て最初に思ったのは、わが家の感想の言葉は、これにどのくらい当てはまるのかということでした。
そこで、このサイトのワインDBに残してある感想を、シートの用語に当てはめてみました。
先に、ルールを書いておきます
- 対象は、感想を残している11本です
- 用語への当てはめは、わが家の読み取りです。試験での正解かどうかは分かりません(シートにも「正解かどうかは扱わない」と書いてあります)
- この記事を書いた時点では、わたしたちはこの本をまだ読んでいませんでした。翌日(10月5日)に本を購入し、いまは読み始めたところです。読み終えたら、答え合わせの記事を書きます
- シートの一覧は載せません。感想の言葉と、それに近い用語の名前だけを並べます
1. すでに用語になっていた言葉
最初のカプ・ド・フォジェール 2013 の感想が、いちばん分かりやすい例でした。
| わが家の言葉 | 誰の、どのワイン | 近い用語 |
|---|---|---|
| 「プルーンっぽい」「干し系」 | 妻、カプ・ド・フォジェール 2013 | 干しプラム、乾燥イチジク |
| 「土っぽい」 | 夫、同上 | 土 |
| 「ウイスキーで言うオーク」 | 妻、同上 | 木樽からのニュアンス |
| 「10年経つと、いろいろ変わる」「熟成のあれ」 | 夫・妻、同上 | 熟成感が現れている |
| 「甘くなくスッキリしている」の前半 | 妻、ハウメセラ | ドライ |
| 「色がかなり薄い」 | 夫、パドルボード | 濃淡:淡い側 |
| 「色が紫じゃない」「黒褐色」 | 夫・妻、カプ・ド・フォジェール | 色調:紫がかったではなく、黒みを帯びたあたり |
奥様の「干し系」は、感じたままを言っただけなのに、用語と同じでした。
用語は、難しい言葉を覚えるものではなく、自分たちが感じたことに、名前がついているものなのだと分かりました。
2. 1語に、複数の意味が混ざっていた言葉
困ったのは、ここでした。
「軽い」は、3つの項目にまたがる
わが家は11本中4本で「軽い」と書いています。ところが、シートでは、アタック(口に入れた最初の強さ)にも、アルコールにも、余韻にも、「軽い」「短い」の言葉があります。
- ラ・カラの「すごく軽くて飲みやすい」(夫)は、アタックの話でしょう
- コドルニウの「アルコールも11.5%とワインにしては低めで飲みやすい」(夫)は、アルコールの話です
同じ「軽い」でも、どの項目の話かで、中身が違います。 次からは「軽い」と書くときに、アタック、アルコール、余韻のどれかを、一言添えることにします。
「スッキリ」は、11本中6本
記事14で、「スッキリ」は3つの別のこと(酸が高くて引き締まる、甘さが残らない、重くない)だと書きました。数え直すと、11本のうち6本で使っていました。
6本のうち、甘さの話が混ざっているのは、ハウメセラの妻(「甘くなくスッキリ」)と、カデ・ドックの妻(「スッキリしていて…辛口派には合う」)の2本です。残りの4本は、何を指していたのか、感想からは判別できません。
「深み」は、香りか、味か
クラウディー ベイの妻の「深みがすごい」は、香りの話か、味の話か、自分たちでも分かりません。シートには、香りの項目にも、味わいの項目にも、深みや厚みに近い言葉があります。
飲んでいる最中に「これは香りの話か、口の中の話か」を一度考えるだけで、感想が1段、細かくなりそうです。
「後味」にも、反対の意味がある
- 「後味が広がるときが美味しい」(妻、カプ・ド・フォジェール)は、余韻が長い側の話です
- 「キレが良くスッキリとした後味」(夫、ラ・カラ)は、きれいに切れる側の話に見えます(わが家の解釈です)
どちらも「後味」ですが、方向が逆です。
3. 用語にならなかった言葉
当てはめられない言葉も、たくさんありました。
| わが家の言葉 | どこの話か | 気づいたこと |
|---|---|---|
| 「クランベリー」(夫・妻、パドルボード) | 香り | シートの果実の選択肢には見当たりません。近い赤い果実(イチゴ、ラズベリーなど)で表すことになります |
| 「グビグビ」(妻、ボーバル) | 飲み方 | 用語ではありません。軽さとアルコールの低さ、酸の穏やかさが混ざった印象のようです |
| 「ガツンとくる」(夫、クラウディー ベイ) | 味 | アタックが強い、インパクトのあるに近いようです |
| 「癖になる」(夫・妻、カプ・ド・フォジェール) | 印象 | 用語はありません。でもいちばん大事な感想でした |
| 「果実味に高級感がある」(妻、クラウディー ベイ) | 香りと味 | 「高級感」に当たる用語は見つかりませんでした |
| 「微発泡」「ピリピリ」(夫、スター・オブ・アフリカ) | 口当たり | そのまま通じる言葉です |
| 「鼻に抜ける感じ」(妻、クラウディー ベイ) | 香り | 記事14の口から鼻に抜ける香り(レトロネーザル) のことです |
用語にならないからといって、捨てる必要はありません。 「癖になる」のような言葉は、読み手が次に買うかどうかを決める言葉でもあります。
4. やってみて分かったこと
感じてはいるのに、言葉にしていない項目がある
シートを見て気づいたのは、わが家の感想に1度も出てこない項目がたくさんあることでした。
- 酸味の質:「酸味が強い」はあっても、「爽やか」という質の言葉が出たのは、ラ・カラとパドルボードの2本だけです
- 苦味の強さ:ハウメセラの夫が「苦味のようなものが残る」と書いたくらいです
- タンニン(赤の渋み):記事14で書いたことなのに、11本のどの感想にも、「渋み」「タンニン」という言葉が1度も出てきません
書けないのではなく、見ていない項目です。次に赤ワインを飲むときは、「渋みはあるか」を意識してみます。
香りの語が出てくるのは、11本中4本
「香り」「匂い」「鼻」が感想に出てくるのは、4本です。
- 最初の5本(9月18〜21日に飲んだもの)には、1度も出てきません
- 出てくるのは、クラウディー ベイ、クネ、パドルボード、スター・オブ・アフリカです。日付で見ると、9月26日のクラウディー ベイからです
「香り」という語が増えたきっかけは、5,159円のワインだったのか、テイスティングについて意識し始めたことなのか。記録だけでは、判別できません。 なお、リーデルのグラスを注文したのは9月30日で、この4本のうち3本は、リーデルを使う前に飲んだものです(記事17で訂正しました)。
まとめ
| 当てはまった言葉 | 干し系、土、オーク、熟成感、ドライ、色の薄さ |
| 複数の意味が混ざっていた言葉 | 軽い、スッキリ、深み、後味 |
| 用語にならなかった言葉 | クランベリー、グビグビ、ガツン、癖になる、高級感 |
| 感想に出てこない項目 | 酸味の質、苦味、タンニン |
普通の言葉の感想は、思ったより使えました。 ただ、「軽い」「スッキリ」のように、1語に複数の意味が入っている言葉は、あとから読み返すと何の話か分かりません。
次は、本を読んで用語の意味をきちんと確かめたうえで、答え合わせをしてみます。
※20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されています。お酒は適量を楽しみましょう。


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